Case Studies

調査・戦略事例

Case 05:民間企業

味覚の感覚差のグローバル調査

分野
海外進出支援 グローバル センソリー調査(消費者官能調査)
業種
食品メーカー
背景 / 課題

日本でありえない甘味の食品や飲み物が海外では人気、甘味の感覚は日本人と同じなのか。そもそも感じ方が違うのでは

欧米の人気レストランでデザートを食べると異常に甘くて食べられない。一番売れている緑茶を飲むと甘すぎて、かえってのどが渇く。ある国ではレモンの酸味がわからなかったり、人口甘未料を苦いと感じたりする。これは一体どういうことなのか。
でも、薄々気が付いていることは、多分味覚の感じ方が人種によって違うのでは、つまり”舌が違う”のだと。
実際に現地で発売した新商品はことごとく跳ね返されている。今後、日本の製品を現地の味覚にマッチした商品にする場合、この基本的な疑念は科学的に検証する必要がある。
企画 / 提案

前例のない研究テーマにセンソリー・サイエンスが挑む。基本味覚の国別の感覚差が世界で初めて明らかに

甘味をはじめとする塩味、酸味、苦味、旨味の基本五味の感受性(味に対してどの程度敏感なのか)は、国によって違うといわれてきたが、それを科学的に示した研究や論文などの既存資料はみあたらない。「味の素」も旨味以外はデータがない。つまり確立された測定方法はなく、測定手法から開発しなければならない。そこで五味の研究で有名なカルフォルニア大学と共同研究を開始、センソリーサイエンスで科学的な測定手法を開発。さらに世界各地のセンソリーサイエンスを研究する大学を拠点に、現地の測定データを回収。分析結果は、これまでの定説を裏付けるものもあれば、予想を覆すものもあり、非常に興味深いものとなった。
成果

味覚の基礎研究は商品開発に反映され、飲料における甘味の適性値などの解明につながる

味覚の感じ方は、やはり国によって異なり、その国の食文化とかかわりが深いことも分析された。そのため、必然的に各国での嗜好要因の理解と商品戦略のための基礎資料となった。さらに甘味については、国ごとに好まれる甘味のタイプや強さなどを抽出することができ、その後の商品開発に活かされた。
提供サービス
  • クロスカルチャーメジャメント(グローバルギャップの測定)
  • オリジナル・センソリー調査モデルの開発