Case Studies

調査・戦略事例

Case 11:民間企業

将来のビールの味のトレンド予測調査

分野
製品改善/開発支援 センソリー調査(消費者官能調査)
業種
ビールメーカー
背景 / 課題

苦味が特徴のラガービールが圧倒的に強い日本。この潮流は不変なのか。欧米のようなビールは受容されないのか

発泡酒ができるまで、ビールといえば各社ともラガービールしかなかった。新商品を発売するものの、その味の違いは微妙で、あたかも新鮮な味としてアピールするも、新商品はなかなか市場に定着しない。ビールの歴史でいえば、先進国の欧米では、ライトビールやクラフトビールなど、幅広い味のビールが定着し、たしなまれていた。食文化の欧米化が進む日本。ビールの志向にも変化が起きる可能性があるのではないか。日本のビールの中長期のトレンドを今のうちから探り、将来の商品開発に備えたい。
企画 / 提案

日米独で生産国の異なるビールを同時に評価。日本人の海外産ビールの評価データから日本の将来のビール志向を予測

まず、ビール消費大国の、日本、米国(ライトビール)、ドイツ(ハードラガービール)において、日本産、北米産、EU産のビールを同時に評価させることになった。三か国の評価を直接比較するために、評価項目と評価用語を3カ月かけて翻訳。三か国のデータを比較しながら、日本人が受容しやすいビールのタイプとその背景を分析することを提案。
成果

発泡酒、第三のビールの開発の基礎資料に。現在も続くビールのトレンド分析

その当時、日本のビールに対する潜在ニーズとして、屋外や昼間に飲めるカジュアルなビールとして、ライトビールのポテンシャルが確認された。その後、発泡酒や第三のビールのカテゴリーが登場し、より個性的なビールの開発がやりやすくなり、発泡酒において、ライトビールのニーズをターゲットとした商品をいちはやく開発。第三のビールでは、欧州の上面発酵のリッチフレーバーのビールの開発、さらには本格的なクラフトビールの開発など、消費者のニーズが顕在化する前に、中長期的な味覚のトレンドを分析することで、開発の優位性を保つことができた。
提供サービス
  • クロスカルチャーメジャメント(グローバルギャップの測定)
  • 商品改善・開発